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女の子とポルノ映画を観にいってきた

eyecatch

2012/01/08 18:30

category : column
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気になる女の子をデートに誘いたい時、「どこかぷらっとしようよ」なんてラフな誘いかたがそりゃ一番魅力的だけど、とは言えそんなノープランなデートはそれなりにリスキーでもある。

ましてや、女の子は過去にたくさんの男たちに様々なデートを提案されてきたのは間違いなく、渾身のデートプランはすでに別の男に提案され実行されている可能性だってある。

僕はいつだって初めての男でありたい。

 

だから僕はあの子を、ポルノ映画館に誘った。

 

池袋北口にある老舗ポルノ映画館「シネロマン池袋」。

僕個人としてもポルノ映画館に来るのははじめてだ。

この映画館には「カップル割引」というものがあり、比較的女性でも抵抗なく入れるポルノ映画館らしい。

入り口には「ならでは」な淫猥なポスターが並ぶ。

僕らは上映中の作品の中であきらかに時代を感じる、「むれむれ女子大生」という35年前の日活ロマンポルノを観ることにした。

2012年、女子大生と一緒に1977年公開の「むれむれ女子大生」を観るのだ。

入場を済ませると、時代に置いてかれた古いロビーにはたくさんの人が「むれむれ女子大生」を待っていた。

みんなじろりと僕の隣りに立つ2012年の女子大生を眺める。

その視線はどことなく気まずくもあり、同時に何かの可能性を期待しているようにも見える。

ソファには2人組の女性が座っており、僕は少しだけ安心した。

しかし彼女らをよく見ると、その化粧の下にうっすら青いヒゲが残っている。

僕らは完全にアウェイであることに気付いた。

薄暗い場内に入ると、男たちが一斉に僕らを見る。僕らが座った前の席のおじさんがずっとこちらを見る。あからさまに、動揺しながらも彼女をじっと見つめる。

そのあまりの視線の強さに、僕らは仕方なく席を移動するくらいだった。

「何見てんだ」という気持ちと、彼らがこっそりと大事にしてきた場所を土足で踏み込んでしまっている申し訳ない気持ちが入り交じり、とても複雑な思いでもあった。

作品自体は、1970代が舞台のとてもコミカルなもので、随所にもちろん濡れ場は用意されているものの、軽快な展開が好印象だった。

濡れ場が訪れるたびに場内の男たちは姿勢をごそごそと正し、中にはトイレに立つ者もいる。

僕は隣りの彼女に何らかのトラブルが起こらないよう気が高ぶり、作品に集中することが出来なかった。濡れ場に下半身が反応する以前に、濡れ場の度に高まる彼らの欲情に敏感にならざるを得なかった。

 

結論から言えば、とてもじゃないが一般的な映画館や水族館で感じるような2人きりの世界に入ることは不可能だ。むしろその性欲のたまり場に、人によっては嫌悪しか残らないかもしれない。

作品やその独特の空気。男たちの性欲を上回る情緒や愛しさを見つけようと貪欲にならない限り、とてもじゃないが人に勧められないデートではある。

 

とはいえ、映画を見たあとの定番である喫茶店でのおさらいトークは、いつもと違う考察が混じり、とても面白いものにもなる。

上映作品そのものを観に行くというよりは、空間としての感想に寄りがちになるからだ。男目線と女目線の大きな違いに気付くことができる。

 

ポルノ映画館をデートスポットにするということ。

それは男代表として、男の情けなさを理解してもらうにはうってつけの場所ではあるが、男の株が上がる場所ではないことだけは自信を持って言える。

 

エヒタ

 


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